演劇創作プログラムとは

 第4回より始まった「世田谷区民上演グループ」は、当時は商店街関係者が恥ずかしがりながら出演するという、まさに地元のイベントでした。今では希望者全員が参加できないほどの応募があります。「演劇の街」と呼ばれる下北沢の文化形成は、密集した劇場地帯で繰り広げられる演劇人の芝居だけでなく、演劇をライフワークとすることを提供してきた下北沢演劇祭の功績が関係していることはまちがいないでしょう。

 出演は公募により集まった10代から70代。参加理由は様々です。舞台に立つ喜び、表現する楽しさをお届けする作品を創作発表します。青春時代の夢を叶えるため、これからの夢に繋がる経験がしたい、ただ舞台に立ってみたい、表現したい、まだ見ぬ自分と出会いたい、いろんな世代の仲間をつくりたい、などなど。仕事や学校、家事と両立しながら演劇と真摯に向き合う姿は胸を打ちます。彼らが過ごしてきた時間と劇世界が重なり、役を「演じる」ではなく「生きる」姿をお届けします。